◆ホテル・ラチャマンカ

チェンマイの街には、昔の古都の雰囲気を感じさせる外壁、寺院、遺跡などが多く残っています。

その歴史的な地区に、寺院と同じようなたたずまいをしたラチャマンカというホテルがあります。


現地の人も寺院と間違えるほどで、ガイドをしてくれた方も「前からすごく入ってみたかったんですよ。」というくらい、ちょっと謎めいたところでもあります。


◆洗練された時空

ホテルは2階建てのゆったりとした作りで、部屋数は23室。中庭には趣味のよい植物がたくさん植えられ、白い花が咲き乱れていました。中庭をぬけると鮮やかなコバルトブルーとオレンジ色のタイルが印象的なプール、オーナーが集めた趣味の本が並ぶ図書館や美術館など、とにかくこだわりを追求した作りになっています。

そして、驚くことにホテルの家具や置物は、本物の中国の骨董やクメール時代の品々が並び、まるで美術館に宿泊させてもらっている感じなのです。


◆花の意味

ホテルの従業員の人に「こちらのオーナーはどんな方なのですか?」と聞くと、「著名な建築家とデザイナーの共同経営です。実は、今日はオーナーの誕生日で、それに合わせて花が咲くようにしました。」と中庭の白い花を指差します。

「あ・・・・。」

私は、ただただ驚くばかり。中庭が一望できる椅子にどっかと腰掛け、この洗練された時間と空間にすっかり酔いひたってしまいました。

年末になると旅行をする方も多いと思いますが、暖かいチェンマイで年明けを迎えるのもいいかもしれません。本当に贅沢な時間を過ごしたい人にはお勧めのホテルです。


あとから知ったのですが、ラチャマンカはオーナーのお付き合い(!)の関係から上流階級のヨーロッパ系のゲイの方々もよく利用されているようです。だからといってよいのか、飽くことのない美への探求心と愛情が鋭敏な美的感覚とともに溢れていたのかもしれませんね。


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